チェーンメンテナンスについて

【バイクのチェーンは命の鎖】

バイクの走行において、スムーズなステアリングは、ステムベアリングで決まるともいわれています。
ステムベアリングとは、ハンドル部分に組み込まれたベアリングで、ホイールベアリングなど各部のベアリングと同様に、 スムーズなハンドル操作にとって不可欠な部品です。

同様に、バイクのチェーンは命の鎖で、エンジンと駆動輪とをつなぐチェーンは、バイクの安定した走行には欠かせないものです。
さびや劣化で、チェーンが切れてしまうと、タイヤにロックがかかってしまい、走行中であれば重大な死亡事故につながる恐れがあります。
チェーンの伸びも同様で、走行中にチェーンが外れてしまうと、同じような重大な事故を招く結果となりかねません。

【チェーンのタイプは3種類】

バイクのタイプには、大まかに分けて、ロードバイクとオフロードバイクとに分けることができますが、チェーンには3種類のタイプがあります。
チェーンは、エンジンで発生させた回転力を、リアタイヤに伝える役割を果たすものです。
一般的に、最も多く使用されているのチェーンは、チェーン方式と呼ばれるタイプで、手入れが比較的楽です。

しかし、走行中の泥などが跳ねることも多く、かなり汚れる部分ですので、こまめな手入れも必要となってきます。
二つ目は、シャフトドライブ式と呼ばれるタイプで、チェーンの代わりにシャフトを使用しますので、メンテナンスフリーとなっています。
三つ目は、ハーレーダビッドソンなどで、採用されているベルトドライブ式で、ゴム製のベルトで動力を伝えるタイプです。

【チェーンメンテナンスの手順】

チェーンメンテナンスに必要な道具は以下の通りです。
・手袋
・チェーンクリーナー
・チェーンオイル
・使い捨てウエス
・清掃用ブラシ
・霧吹き

チェーンメンテナンスの手順は次のステップで順に行いましょう。
STEP 1:車体の固定センタースタンドが付いていなければ、リアスタンドを使用する。
ワンハンドVフックタイプであれば、一人でも簡単に持ち上げることができます。
STEP 2:チェーンの洗浄チェーンには、グリスが塗られており、土やほこりなどが付着し摩耗の原因となります。
洗浄方法はいたって簡単、チェーンクリーナーをチェーンに吹きかけ、あとはブラシでこすった後に水で丁寧に洗浄します。
STEP 3:拭き取りウエスやぞうきんなどで、丁寧にチェーンの水分を取っていきます。
STEP 4:チェーンオイルの塗布タイヤを少しずつ回しながら、チェーン全体に差したら完了。

【メンテナンスで注意したいポイント】

最近販売されているチェーンは、精度も耐久性も高く、初期伸びは比較的少ないものですが、100km程度の走行でチェックしておく必要があります。
チェーンメンテナンスのコツとしては、汚れたオイルで地面が汚れないよう、新聞や段ボールをバイクの下に敷いておくとよいでしょう。
マンションなど、水で洗浄できない場所もありますので、そうした場所では霧吹きの利用をお勧めします。

また、チェーンオイルには、鉱物性のものとフッ素樹脂系のタイプがあります。
フッ素樹脂系のものは、分子が細かく浸透しやすいのが特徴ですが、価格はやや高めです。
チェーンオイルの塗布については、チェーン表面よりもリングとリングの継ぎ目部分を、潤滑させるイメージでスプレーしていくとよいでしょう。”