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  • 排気量に関係なく胸部プロテクターを装着すべき理由

    バイクに乗る際、ヘルメットの装着は当たり前の安全対策として広く浸透していますが、胸部プロテクターについてはまだまだ普及が進んでいません。特に、短距離の「ちょい乗り」や排気量が小さいバイクの利用では、「プロテクターを装着するのは大げさだ」と考えるライダーが多いのが現状です。しかし、事故のデータや研究結果を見ると、胸部プロテクターの重要性は排気量や乗車時間に関係なく非常に高いと言えます。ここでは、その理由を具体的に説明していきます。


    バイク事故の致命傷:頭部と胸部

    バイク事故で致命傷となるケースの多くは、頭部と胸部の損傷が原因です。ヘルメットの装着によって頭部を守ることができても、胸部への保護が不十分だと重大な結果を招く可能性があります。胸部プロテクターの着用は、命を守るための重要なアイテムですが、その重要性が認識されていないため、着用率は依然として低いままです。

    ある調査によると、排気量が大きいバイクのライダーほどプロテクターの着用率が高いのに対し、排気量が小さいバイクや原付バイクでは着用率が著しく低いという結果が出ています。しかし、これは非常に危険な認識と言えます。なぜなら、胸部プロテクターの効果は「速度が低い事故」でも十分に発揮されるからです。


    危険認知速度と胸部損傷

    危険認知速度とは、事故が起きる瞬間にライダーが危険を認識し、急ブレーキや回避行動を取る前の速度を指します。調査によれば、時速70km以下の事故では、頭部よりも胸部に損傷を受ける割合が高いことがわかっています。さらに、特に時速40km以下の速度での事故では、胸部プロテクターの着用の有無が生死や重傷の分かれ目になる可能性が高いというデータが示されています。

    「一般道での事故は速度が低いから大丈夫」という誤解が多く見られますが、実際には低速の衝突でも胸部に受けるダメージは非常に大きいのです。特に街乗りやちょい乗りの場合、車との出会い頭の事故が多く、プロテクターを装着していなかったことが命取りになるケースが多発しています。


    小排気量バイクこそ危険

    胸部プロテクターの着用率が低い理由の一つとして、「排気量が小さいバイクでは必要ない」といった認識が挙げられます。しかし、調査では原付バイクを利用するライダーが巻き込まれる事故のうち、危険認知速度が時速40km以下だった割合は非常に高く、死者や重傷者の大部分を占めています。排気量が小さいからといって事故のリスクが低くなるわけではありません。

    実際、原付バイクの事故では、胸部プロテクターを装着していれば致命傷を回避できたケースが多いとされています。このデータからも、排気量の大小や利用シーンに関わらず、胸部プロテクターの装着は命を守るための基本装備といえます。


    時速40km以下の事故で見られる効果

    胸部プロテクターの効果が最も顕著に現れるのは、時速40km以下の速度で発生した事故です。この速度域では、プロテクターが衝撃を吸収し、胸部へのダメージを大幅に軽減することができます。一方、プロテクターを装着していない場合、衝撃が直接胸部に伝わり、肋骨の骨折や内臓の損傷といった致命的なダメージにつながる可能性が高まります。

    また、胸部へのダメージはその場での命の危険だけでなく、肺への損傷や呼吸困難など、二次的な問題を引き起こすことも多いです。胸部プロテクターを着用することで、これらのリスクを大幅に減らすことが期待できます。


    装着の手間よりも命の価値

    胸部プロテクターの着用を避ける理由として、「装着が面倒」「短距離の移動には必要ない」といった声が挙がることがあります。しかし、たとえ短時間の利用やちょい乗りであっても、事故のリスクがゼロになるわけではありません。事故は予期せぬ瞬間に起きるものです。その際、プロテクターを装着しているか否かで結果は大きく変わります。

    特に、街中での利用が多い原付バイクや小型バイクの場合、交通量が多く、四輪車との接触事故が発生しやすい環境にあります。こうした環境では、プロテクターを装着することで自分の命を守る備えが必要です。


    普及が進まない理由と意識改革

    胸部プロテクターの普及が進まない背景には、認知不足や価格への懸念も挙げられます。しかし、最近では軽量で通気性の良いプロテクターが数多く登場し、価格帯も手頃なものが増えています。また、ファッション性に優れたデザインのものも登場しており、日常使いしやすい製品が選べるようになっています。

    プロテクターの装着は、ライダー自身の命を守るだけでなく、家族や周囲の人々にとっても安心材料となります。命を守るための投資と考えれば、その価値は非常に高いと言えます。


    胸部プロテクターの重要性を再認識

    排気量に関係なく、また乗車時間の長短にかかわらず、胸部プロテクターはすべてのライダーにとって必要な装備です。特に、時速40km以下の事故でその効果が証明されていることからも、街乗りやちょい乗りでも装着を徹底すべきでしょう。万が一の事故に備えて、プロテクターを装着することが命を守る最善の方法であることを、多くのライダーが意識することが求められています。

    短時間の移動や低速走行を軽視せず、胸部プロテクターを日常的に活用することで、安全で快適なライディングライフを送ることができるでしょう。ライダー一人ひとりの意識が変わることで、事故による悲劇を減らす一歩となるはずです。

  • ちょっとした荷物を収納できるタンクバッグ

    タンクバッグとは?

    名前の通り、タンクの上に乗せるタイプのコンパクトなバッグがタンクバッグです。
    吸盤やベルト、もしくはマグネットで固定できるので、走行中でも落とす心配がありません。
    小型ながら収納力は抜群なので、ちょっとしたツーリング、通勤などにも使えます。
    大容量のタンクバッグを選べば、中~長距離ツーリングにも使えます。

    タンクバッグの選び方

    上面がクリアポケットになっているものは、スマホやタブレット、ツーリングマップが見られるのでとても便利です。
    クリアポケットの上からでもスマホやタブレットを操作できると、その都度スマホを取り出さなくても良いので手間が省けます。

    固定方法は、ベルト、吸盤、マグネットの3種類が主流ですが、マグネット式のバッグは鉄製のタンクにしか使えません。
    拡張式タイプを選ぶと、荷物に応じて容量を変えられます。
    ちょっとしたお出かけで、財布と家の鍵、スマホだけ持っていきたいなら最小にして使い、買い物した物を入れたい時には広げて使うなど、シーンに合わせて容量を変えられます。

    急に天候が崩れることもあるので、防水素材を選ぶのがおすすめです。
    防水性でなくてもレインカバーが付属されていれば問題ありません。

    おすすめのタンクバッグ3選

    おすすめしたいタンクバッグの1つめは、「タナックスのスマートタンクバッグL」です。
    日帰りツーリングからキャンプツーリングまで幅広く使える非常に使い勝手の良いタンクバッグで、9L~17Lまで拡張可能です。
    強力マグネットが6個ついているうえ、固定ロープもあるので高速道路や強風の中でも外れる心配がありません。
    トップはクリアで、レインカバー付属、ツーリングマップRがぴったり入ります。
    メインの収納には、ドローコードがファスナーについているので、グローブをはめていても開けやすく、細かなところまで考えらえています。

    「GIVIタンクロック15L」は別売りのアタッチメントでタンクキャップに装着できるので、高速道路を走行する際や天候が悪い時も安全安心です。
    カチャッとはめるだけなので装着も簡単です。
    15Lの大容量なので、マップルや地図、撮影機材やモバイルバッテリーなどたくさんの荷物を収納できますし、マップルも入るタブレットホルダーが付属されています。

    「GIVIタンクロックUT810」も、アタッチメントでタンクキャップに取り付けるタイプのタンクバッグですし、バイクから離れる時も安心の防犯キー付です。
    タンクバッグを持ち運ぶ際のショルダーベルト、タブレットホルダーが付いています。
    容量拡張できるので、荷物が増えても安心です。
    内側に防水性の袋が付いており、マジックテープでロックすればバッグの中の電子機器等を保護できます。

  • スマホをナビに使うなら装備したいスマホホルダー

    スマホホルダーのメリットとは?

    スマホホルダーを使えば、ハンズフリーでスマホのナビを見たり、電話をかけたりできるのがメリットです。
    中でもマップが見られるのは、最大のメリットでしょう。
    最近ではナビに頼る人が多く、自分で道を覚えていることはほとんどありません。
    かといって、バイクにはナビが付いていないので、スマホのマップが見られるのは大きな魅力です。

    また、信号待ちで慌てずに済むのも、スマホホルダーのメリットです。
    信号で止まった瞬間にポケットやタンクバッグから、慌ててスマホを出し、マップを確認して、またしまうという一連の動作をする必要がありません。
    後続車にも迷惑をかけずに済みますし、スマホを固定できるので、バイクから電源を取って充電できるのもメリットです。

    スマホホルダーを選ぶなら振動を吸収するモデルがおすすめ!

    メリットの多いスマホホルダーですが、デメリットもあります。
    実際にスマホホルダーを使用しているライダーの中には、「バイクの振動でスマホのカメラが壊れた」とレビューする人が少なくありません。
    特にiPhoneはバイクの振動で故障することがあるようで、特に単気筒は特に壊れやすいと言われています。

    スマホは高価なものですし、修理代もかなりかかります。
    ですから、スマホホルダーを選ぶときには振動を吸収するタイプを選ぶべきです。

    おすすめのスマホホルダー3選

    「kaedear(カエディア)KDR-M11C」は、国内メーカーのカエディアの中で最もベーシックなモデルです。
    価格もリーズナブルでコスパ抜群ですし、振動吸収モデルなのでスマホの故障を防げます。
    さらに、グローブをした手でも脱着が楽なのに、しっかり固定しているので落下の心配がありません。
    価格が安いスマホホルダーは樹脂製のパーツが多く、耐久性やホールド力に不安がありますが、このスマホホルダーはアームやボールマウントなど耐久性やホールド力が必要な部分には金属パーツを使い、樹脂パーツにも強化樹脂を使用しています。

    「kaedear(カエディア)KDR-M22C」は、M11Cをグレードアップしたモデルです。
    もちろん振動吸収力は抜群ですし、片手で簡単に着脱できるクイックホールド&リリース機能を搭載してるのも魅力です。
    厚手の冬用グローブをはめた手でも、簡単にスマホを装着、装着できます。
    スプリングのクオリティが高く、ホールド力は抜群ですし、アームはより太く、剛性が高められています。

    「F-LOCKスーパー防振FALCONZ」は防振シリコンを使用、そのうえデュアルマグレシブシステム搭載で、超振動対策ホルダーとなっています。
    磁石の反発を利用して、宙に浮かせる浮遊式を採用しています。
    しかもがっちりホールドするので落下心配なしと、高性能な上にデザイン性にも優れており、シンプルかつクールなデザインとなっています。

  • スズキがチョイノリのeバイクを発表

    スズキのチョイノリとは?

    かつて、国産でありながら約6万円という驚異の原付がありました。
    約10万人が購入したと言われている、究極までシンプルを追求した原付バイク、それが「チョイノリ」です。
    見た目の可愛さ、オモチャ感から大衆に愛される所以の1つです。

    原付ながら10万円以下で買えるという安さの秘密は、究極まで部品の数を減らした事につきるでしょう。
    レッツという原付が470近くの部品で作られるのに対し、チョイノリはなんと310点ほどの部品で構成されています。
    そのため車重は40kgほどと非常に軽く、部品が少ない分、人件費や生産の手間が減らせるだけでなく、生産にかかる排ガスも減少できる究極のエコバイクでもあります。

    安くて、多くの人が幸せになれるため努力するという、SUZUKIの車にもバイクにも共通する理念が活かされた1台です。
    左ミラーもなければ、セルスターターもメットインもありませんし、リアサスも燃料系もありません。
    チョイノリはキックでスタートする機種で、エンジンは耕運機ベースのOHVです。
    速くはないが、乗り心地は悪くない、それがチョイノリで、シンプルゆえに自分でカスタムできる自由さも人気の理由です。

    このチョイノリは、2023年10月26日~11月5日に東京ビッグサイトで開催されるジャパンモビリティショーで「eチョイノリ」としてスズキから電気版として復活しました。
    「名前だけの別物でしょ」と思われる方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
    eチョイノリは、フレーム、外装は本物のチョイノリを流用しているので、見た目も過去のチョイノリとほぼ同じ、シンプルデザインとなっています。

    2023年版チョイノリの仕様は?

    全長×全幅×全高は1500×600×1015mmで、シート高680mm、タイヤサイズは前後ともに80/90-10です。
    サイズ感、外装はチョイノリそのものですが、パナソニックの電動アシスト自転車の動力を使用した「原付一種EVスクーター」としてバージョンアップしています。
    パナソニックのバッテリーは約3kgと軽く、取り外しや交換可能なので、自宅に持ち帰って楽々充電できます。
    チャージは100Vのプラグインで、すでに電動アシスト自転車を持っている方なら、自転車のバッテリーをそのまま使うこともできます。

    2025年を境に原付の多くは生産終了を予定しており、まさに絶滅間近ですが、部屋でスマホのようにバッテリーを充電できるのであれば原付バイクが電気により持続できる、そんな可能性も出てきます。
    今回のジャパンモビリティショー2023年への出展は、あくまでも参考出展であり、市販できるかは不透明ですが、やる気になれば販売もきっと可能なはずです。
    新しい原付バイクのスタイルとして、チョイノリが大きな位置を占める、そんな日が来るかもしれません。

  • 北米向けにホンダのeバイク「モトコンパクト」が販売

    ホンダ・モトコンパクトはどんなバイク?

    1980年代に発売されたモトコンポという原付バイクを覚えているでしょうか?
    北米のホンダが発表したモトコンパクトは、モトコンポのニューアレンジバージョンの折り畳み式電動バイクです。
    モトコンポはかつてホンダから発売された50ccの2ストロークスクーターで、座面とハンドルを折り畳んで収納し、シティのトランクに詰め込めるというコンセプトで、車とバイクを同時開発したという実にホンダらしい独創的なアイデアのバイクでした。
    モトコンポは1985年に生産が終了しましたが、それから実に38年の時を経て、新たな電動モビリティが開発されたのです。

    近年、電動の次世代モビリティも日本を含めいろいろ登場してきましたが、モトコンパクトの特徴はなんといっても80年代のモトコンポと同様にサドルやハンドルをボディに収納することによって、スーツケースのようなサイズ感に変形させられることです。
    白くシンプルなボディが特徴的ですが、公式が用意するスキンでデコレーションしたり、ステッカーなどを貼ってドレスアップできるコンセプトになっています。
    公式サイトには5種類のスキンが紹介されていましたが、どれもオシャレで人目を引くデザインです。
    なかにはリアフェンダーまでカバーするスキンもあり、人と違ったモノが欲しいというオシャレ上級者に喜ばれそうです。

    とても小さなバイクですが、個性を主張することができます。
    今後、社外品も含め、楽しいデザインが出てくると期待されます。

    モトコンパクトの仕様は?

    モトコンパクトは、サドルやハンドルをホールディングした状態で全長約74cm、全高約54cm、厚さはなんと約9.4cmと驚きのコンパクトさを誇ります。
    ガジェット好きにはたまらないフォルム&サイズ感です。
    eスクーターですから、LEDヘッドライト、テールランプ、速度計やドラムブレーキなど基本的な安全装置は持ち合わせています。

    重さは約18.7kgなので持ち運びも楽にできます。
    畳んだ大きさがスーツケース並みで、厚さも10cm未満ですから自動車のトランクに搭載するのも容易です。
    電車にも手回り品、切符なしで持ち込めるサイズで、近所や旅先で楽しくちょい乗りするのに良さそうです。

    さらに次世代モビリティにふさわしく、Bluetoothを利用したスマートフォン連携機能を有しており、バッテリーの管理や走行モード設定などのコンフィギュレーション機能やナビゲーション機能を持つアプリと連携させることが可能です。
    アプリ画面にはロックボタンもあるので、セキュリティ対策もばっちりです。
    アメリカでは11月発売予定で、定価は995ドルですが、残念ながら今のところ日本での発売予定はありません。
    今のままの仕様では、保安部品の要件を満たさないので日本の公道で走らせることはできないのです。

  • ロシア製ミリタリーバイク「Taurus2」

    Taurus2とはどんなバイクなのか?

    バイクには様々なジャンルがありますが、ミリタリーバイクはマイナーではありますがとても奥が深くて、その性能やデザインの魅力にはまるライダーが多くいるジャンルです。
    そのミリタリーバイクの一つとして、Taurus2というものがあります。
    Taurus2はロシア製のバイクで、どんなに過酷な条件下でも確実にミッションをこなせるように作られた、まさにタフなバイクと言えます。

    また、様々な状況に対応できるよう、パーツを交換したり取り付けたりすることができますし、カスタイズや整備がしやすいという特徴もあります。
    オフロードカーのような太くてゴツいタイヤを装着できるようにしたモデルや、人員や荷物を一気に運ぶためのサイドカーなどを装着できるようにしたものもあります。
    Taurus2はその中でも、特に荒れた土地でも走破できる力に特化したバイクとなっています。

    最大の特徴は、二輪駆動ということでしょう。
    リアだけでなくフロントのタイヤにもエンジンからの動力を伝えて、2輪同時に動かしています。
    しかもバルーンタイヤを低い空気圧にしたものを履かせていますので、ゴツゴツした岩場や砂地などでもしっかりと地面を噛んで走れるのです。

    もう一つのポイントは、超軽量化を図っていることです。
    垂直の壁のような、バイクでは登れないところでも、人が担いで登って行けるわけです。
    また、車の中に積んで移動していき、目的地で走り回るという機動性の良さも実現できます。

    Taurus2のスペックについて

    Taurus2の大きな特徴である重量ですが、実に50kgというバイクでは信じられないほどの軽さとなっています。
    日本の超小型バイクとしてはホンダのモンキーが有名ですが、モンキーですら68kgあります。
    そこから考えると、ありえない軽さであることが分かるでしょう。

    2×2駆動を支えるために、エンジンから2本のチェーンで動力を伝達しているのも特徴です。
    リアが浮いていしまうような状態でも推進力を確保できますし、岩場の傾斜地などでも問題なく登れます。
    また、住宅の階段なども無理にパワーを上げなくても軽々と登って行ける能力を持っています。

    この走破性と車重の軽さが組み合わせされることによって、あらゆる場所での走行が可能となります。
    水浸しになった泥地では、バルーンタイヤが浮くような形で、泥の中に沈み込むことなくスイスイと走っていきます。
    そのため、他のバイクではできない走りの楽しみを味わえるのです。

    災害時にも、その威力を発揮してくれることは間違いありません。
    整備や運搬がしやすいように、タイヤといくつものパーツをばらせるようになっていますので、どこにでも持ち運びできるのもミリタリーバイクならではです。

  • 完全オリジナルな国産電動バイクzecOO(ゼクー)

    zecOO(ゼクー)とはどんなバイク?

    zecOO(ゼクー)は、国産の電動バイクでバイクやデザインのスペシャリストが集結して作り上げた一台です。
    この社名は仏教用語の「色即是空」から取られていて、いろいろな人たちとのつながりによって生まれたバイクであることを表現するものとなっています。
    2015年に市販されていて、数はかなり少ないので入手するのは難しいですが普通に購入して公道を走ることもできます。
    2011年にプロトタイプが出展され大きな注目を浴びた後、様々な調整を経て2015年に発売となったわけです。
    当時はまだ高性能のバッテリーセルやモーターを入手するのが難しかった状況ですが、高品質のパーツをアメリカ企業の協力を得て獲得し完成させることができました。

    zecOO(ゼクー)のデザインは、アニメの世界を思い起こさせる近未来的な作りで、街中を走ったら皆の注目を浴びること間違いなしです。
    ハンドルがボディーの中心部分まで下げられていて、フロントタイヤがかなり前に突き出ている印象です。
    そして、ボディー中心部は完全にカウルで覆われていて独特の世界観を持っています。

    zecOO(ゼクー)のスペックについて

    zecOO(ゼクー)は軽2輪としての区分に入っていて、ガソリン車の場合だと250cc相当となります。
    200V充電でフル充電までは4時間、航続距離は平均時速60kmで、160km走れるスペックを持っています。
    最高出力は68ps、最大トルクはなんと15.8kgmを達成しています。
    国内最高レベルの市販バイクに近いパワーを出せるマシンとなっているのです。
    しかも、電動モーターの特性として、いわゆる高回転域だけでなく低速の状態からうねりのあるパワーを叩き出せるというのが大きなメリットとなります。

    バッテリーはリチウムイオン電池を採用していて、重量がありますので、バイク全体の重心を下げるためにボディー下部に配置しています。
    しかも前後バランスも考えていて、マシン全体の重量配分は5対5となっているのです。
    車両重量は280kgと同レベルのガソリンバイクよりも重いですが、こうした配分によってスムーズな動きを見せてくれます。

    しかも、ハブセンターステアリングというシステムを採用しているところにも注目できます。
    アームの前方にフロントホイールを保持するハブを取り付け、そこからつながるロッドによってハンドル操作ができるようになっているものです。
    このハブセンターステアリングによって、コーナリングが非常に滑らかでレスポンスの良いものとなります。
    車重とGがかかってもボディーの沈み込みと変形を押さえて、正確なハンドリングができるようになっているのです。

  • 電動カフェレーサーARCベクター

    ARCベクターとは?

    2018年に開催されたEICMAでは、世界中のバイク関係者の注目を集めた発表がなされました。
    それは、ARCベクターというバイクが開発され発売を待っているという発表でした。
    このARCベクターとは、カフェレーサースタイルの電動バイクです。
    すでに世界中のバイクメーカーによって電動バイクの開発は進められていましたので、それ自体は普通のことなのですが、ARCベクターはなんと1,200万円を超す価格での発売を計画しているとの発表がなされたのです。
    その値段と構想に大きな反響があったのです。

    2018年に発表されたこのARCベクターは、2020年の末には量産が始まって市販されることになりました。
    最初のモデルについては基本的に受注生産となり、399台の限定数が初回受注対象となっています。
    その触れ込みとしては、世界最先端のテクノロジーとアイディアを詰め込んで、電動バイクということだけでなく一つのバイクとして最高スペックのマシンを送り出すというところが強調されました。

    ARCベクターのスペックと特徴

    そのARCベクターがアピールした最先端のテクノロジーとしては、カーボンモノコックと最先端素材によるスイングアームや、ヒューマンインタフェーステクノロジーなどが特徴的です。
    ホイールはレース仕様となっていて、軽量さと堅牢さを同時に実現したものとなります。
    そして、電動バイクの中心をなすバッテリーは当時最高峰の密度を持つバッテリーセルを採用することで、高出力かつ長距離の走行を可能とする性能を持っています。

    高い走行性能をバランスよく保つために、専用に設計されたサスペンションとブレーキシステムなどを搭載して、レーシング技術の粋を詰め込んでいます。
    また、独特の構造も注目度の高い部分で、カーボンモノコック自体は他のバイクメーカーでも採用されるケースも見られますが、ARCベクターではそれを電池モジュールとセットにしているのが特徴的です。
    一つの構造体となるように組み込むことによって、省スペースかつ軽量化を図ることができます。
    モノコックの中にバッテリーやモーターなどのパーツをセットにすることによって、全体の強度を高めることが可能となります。

    他にも、航空機において使用されるレベルの品質の高いアルミを多用するなどして、モンスタークラスのパワーを持つマシンなのに220kg程度の車重に収められるという点も驚異的です。
    それには、アルミだけでなくカーボン素材を随所に用いていることも関係しています。
    スイングアームは、MotoGPでも活躍するRibaとの共同開発でカーボン製のパーツを作り上げています。
    こうして、大胆な発想と最先端の技術、細かなところまで妥協しない作りがARCベクターの大きな特徴となっているのです。

  • ついに登場した水素エンジン搭載バイク

    水素エンジンを使った車両が発表される

    国内の自動車・バイクメーカーは、ガソリンエンジンに代わるシステムの開発を急いでいます。
    電動車の普及が進んでいますが、その中で日本は特に水素エンジンの開発に力を入れ、次世代バイクや自動車に搭載させることを目標としています。
    その状況の中で、カワサキモータースはついに2022年の4輪レース・スーパー耐久シリーズにおいて、水素エンジンを搭載した4輪バギーのでも走行を実現させました。

    以前からカワサキモータースは水素エンジンの研究を行っていて、2021年10月にはエンジンユニットを公開していました。
    それが実際に搭載されたバギーが登場して、走りを見せたというのは大きな注目を集めました。
    この水素エンジンは、4輪バギーに載せられていますが、基本的にはバイク用のものです。
    ベースとなっているエンジンユニットもニンジャH2エンジンで、それを水素用に変更することで完成させているのです。

    この水素エンジンは、998cc並列4気筒エンジンでスーパーチャージャー仕様となっています。
    噴射方式はダイレクトとなっていて、水素燃料をダイレクトにシリンダーに噴射して点火することでパワーを得ています。
    基本的な構造はガソリンエンジンとそう変わらないものですので、水素燃料の特性に合わせた調整をするだけで利用できるようになっているのです。

    水素エンジンのメリット・デメリットとは?

    水素エンジンを利用するメリットとしては、やはり環境性能という点が大きいです。
    化石燃料であるガソリンは、二酸化炭素を排出し地球温暖化の原因となります。
    その点、水素エンジンは燃焼によって水しか出ませんので、エコな運転ができるわけです。
    しかも水素の爆発力はとても強いので、エンジン構造が進化していけば、効率よくパワーを得ることができてより質の高い自動車やバイクを作れる可能性を秘めています。

    デメリットとしては、水素燃料のリスクを挙げることができます。
    非常に爆発力が強いので、万が一パーツからの水素漏れや事故によってパーツが破損して漏れた場合などは大きな被害をもたらす危険があります。
    そのため、より強固で安全性の高いパーツを作っていく必要があります。
    さらにガソリンとは特性が異なりますので、ポンプやホースなどを水素燃料専用のものに置き換える必要性もあります。

    もう一つのデメリットは、水素燃料を補給する手段がまだまだ少ないということです。
    官民一体で海外の生産拠点から日本に水素を輸入する取り組みが始まっています。
    そうした動きは見られますが、水素ステーションは全国にわずかしかなく、水素エンジン搭載のバイクや自動車が実用化されたとしても現状では燃料を入れるところが限られてしまいます。
    これからの進展に期待が集まるところでしょう。

  • エンジンからオイルが漏れていたら

    エンジンオイルの漏れは無視してはいけない

    バイクに乗っているとオイル漏れをした人も多いのではないのでしょうか。
    少しのオイル漏れでも放っておくとエンジンの故障につながる場合がありますし、走行中にもし不具合が起きた場合は命に関わることなの乗車前はちゃんと点検するようにしましょう。

    オイル漏れにもいろいろ種類があるので原因を突き止めてしっかり対処する必要があります。
    また、オイル漏れをする原因は基本的に同じで、覚えてしまうと自分で点検できるようになるので覚えてみましょう。

    パーツの劣化によるオイル漏れ

    オイル漏れのよくある原因の1つにパーツの劣化によるものがあります。
    バイクには非常に多くのパーツが使用されており、それらが劣化することでオイル漏れてくるのです。
    金属やゴムなどを使用使用していても長期間使用することで経年劣化してしまいます。

    ですので、エンジン付近からオイルが漏れていたらパーツの劣化状況を確認してみましょう。
    劣化は目視でも認識できるので確認がしやすく素人でもわかりやすいので覚えておきましょう。

    パーツの緩みや歪みによるオイル漏れ

    パーツの緩みや歪みによるオイル漏れもよくある原因の1つです。
    バイクを長年乗っていると振動でパーツが緩んでくることがありそれによってオイルが漏れてきてしまうのです。
    しかし、これは単純にパーツの緩みを閉めれば解決するので自分で確認して修理することができます。

    そしてもう1つの歪みに関しては、場合によっては修理ができずオイル漏れが治らないケースがあります。
    バイクのパーツ自体が歪んでしまっているので、パーツを締め直したり、新しい部品に変えてもオイル漏れが止まりません。

    パーツはバイクから発せられる熱によって温められ膨張したり収縮したりを繰り返します。
    バイクが新しければ特に問題はないのですが、長期間によって膨張と収縮を繰り返すことでそれが歪みへと変わって行ってしまうのです。
    ですのでこうなってしまったバイクは修理することができずにオイル漏れも止めることができないのです。

    エンジンオイルが漏れたらお店に持っていこう

    エンジンオイルは長年バイクに乗っていたら必ず漏れてきてしまうものなので、オイルが漏れたときは気にせずお店に持っていきましょう。
    もちろんパーツの緩みぐらいでしたら自分で修理を行うことができますがそうでない場合は素人では難しいのでプロに任せましょう。

    オイル漏れは比較的よく起こるものなので気にしない方が多いですが場合によってはエンジンの故障につながることがあるので注意しなければいけません。
    また、年数の古いバイクはパーツが劣化したり歪んだりしてしまっている場合が多く、バイク的にも寿命である場合があるのでそういったことも考えておく必要があります。
    バイクを安全に乗るためにも日頃からしっかり点検をして乗るようにしましょう。